2005年 06月 27日
本日も相変わらず暑い、べたべたになった僕の肌に着地した蚊は、もう二度と飛べないくらいだ。 暑くてモーローとしていて、ロクな文章を書いていないから、ちょっと気合いを入れて考えよう! さてさて、僕は吹きガラスをしているけれども、吹きガラスで出来たものは曲面になるのがほとんどである。 平面は・・ほとんど出来ない。 昔の建物に入っていた板ガラスは吹きガラスで作った。 でも完璧な平面は出来なくて、どうしてもナミナミと表面は波打った。昔の建物の窓から見える風景が歪んだのはこのせいだ。今は、それがオシャレだとか言うけれど、昔の人はクリアに、歪まない風景を望んだ。 技術が進歩して、風景はもう歪まない。窓ガラスは吹いて作ることもなくなった。 僕はその吹きガラスでものを作っている。 じゃあ、デザインはどうすればいいの? デザインを辞書で引くと「意匠」と出る。じゃあ、意匠を辞書で引くと「工夫すること」と出る。 工夫?・・・そう、デザインは、工夫だ。自然界そのままではデザインとは言えない。美しい樹木、水面の波、葉っぱの曲面、どれも奇麗だけど、そのままではデザインになることはない。自然界の曲面を人のフィルターで変換しなくてはならない。 人が変換した、と分かりやすいデザインは直線だ。 「自然に直線はない」といったデザイナーがいたけれど、直線は人の手が入ったということが一番分かりやすい「デザイン」だ。 僕は昔、建築をしていた。建築をしていた頃はほとんど定規で直線を引く毎日だった。 でも、それをやめ吹きガラスをした途端、世界が変わった。 吹きガラスという技法を選択した途端、直線や平面はほとんど使えない。だから曲線と曲面をいかにデザインするかに腐心している。 建築はロジックが支配するものだけど、吹きガラスに変更した途端、なんだか僕は「ゆるゆる」になった。理論なんてどうでもよくなった。 でも形に対してはとても敏感になったような気がする。 自分の面白い変化だなあと思う。 ああ、疲れた・・・ 参加中 ↓ 人気blogランキング
by glassroom
| 2005-06-27 21:55
| 吹きガラスの事
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