<   2005年 10月 ( 14 )   > この月の画像一覧


2005年 10月 31日

エクストラバージンオイルよん

d0029974_2252940.jpg

妻が外出しているので晩ご飯を作る。
たっぷりのオリーブオイルをニンニクで香りを出して、タマネギを投入。ホールトマトも投入・・・
トマトソースはストックが出来る。時々作るのは僕が担当。なので材料のストックとしてホールトマト、オリーブオイルは常備している。

ところで突然ガラスの話。
ガラスの道具はやっかいだ。何がって、すぐに錆びてくる。製作中は常に水を使うし、そして道具に防錆加工が出来ない。メッキとか、塗装とかできたらいいのだけど、溶けたガラスは高温なので塗装なんてすぐ燃える。
なのでガラスに使うものは全部「素材のみ」だ。鉄、木、紙、など。木や紙は水を浸して使う。

錆が出た道具たち。僕はサンドペーパーで錆を落とし油を引いて仕上げる。初めのうち、油は鉱物系の油を使っていたけど、道具は手に直接つけるものなので植物系にした。まあこれも化粧品に入ってるくらいだからいいか。

d0029974_2240620.jpg

なかなかしっとりといい感じで仕上がった。
ガラスもイタリアンスタイルにしなくちゃだめかしら・・・


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-31 22:46 | 吹きガラスの事
2005年 10月 30日

スパイラル

d0029974_21173676.jpg


ビジネスマンや自然科学者は常に外向きにモノを見ている(と想像している)ので、思考がスパイラルになった時は外的な要因を持ち込み、そこに突破口を見つけるはずだ。
こちらの分野は既成の世界をブレイクスルーした時、新しい発見やビジネスが開かれる。

だが、モノを作っている人間、特に工芸だの芸術だのという分野においてモノを作っている人間は大体、内向的思考でモノを作っているはずだ。(現代アートのある分野はちと違うけどね)
やれ、自分の過去だの、自分が偏執的に愛するものだの、そんなものにこだわって作っている。
その思考はスパイラルなもので、ぐるぐる回って上にいったり下にいったりするものだ。
そして、上に行ったり下にいったりするけれども、結局は自分の枠内というか、結局自分の世界を飛び出すことはない。この分野は自己表現が本質だから、当然だけれども。


先日、娘が唐突に言った。
「パパ、なんで私は私なの」
一昔前に流行った哲学書の台詞を6歳の娘がそんなこと本当に言うとは思わなかった。
そんなこと言われたって。

娘が工作で作ったスパイラルをつくづく眺めて、きっと一生ぐるぐる回っているであろう父は狼狽するばかりだったのだ。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-30 21:40 | 日々の出来事
2005年 10月 27日

d0029974_21391167.jpg

時間が早く過ぎると感じるのは、自分の年齢のせいや毎日ばたばた過ごしているからだけではないだろう。多分、考える力が萎えているからかもしれない、と勝手に思っている。

ここでの考える力、とは主に自分でモノを作るための力という意味だけれど、これが萎えている時は全般に思考が低調なような感じでもある。
この考えとやらは、霧の湖面のような僕の中に深い所からいつもボコリ、ボコリと音を立てて湧き上がってくる泡のよう。
どうも泡がちょっと減っているようだ。

沼に上がってくる泡はたいてい湖底で堆積した有機物がメタンガスを発生するものだけど、僕のそれは、ぽつぽつとスケッチを続け、手を動かしてガラスで訳の分からんものを作って、本を読んだり、音楽を聞いたりという事を重ね、それが堆積して泡を発生させる。

どうも湖底に溜まったものが減ってきているようだ。だから泡が出ないんだ。
それに気づいているけれど、ちょっとさぼっていたから・・・

日中の快適な気候が続いて、それを言い訳に時間の感覚が短いなどと自己欺瞞は反省せねばいけませぬ。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-27 22:32 | 日々の出来事
2005年 10月 21日

コマとたまごっち

d0029974_21514058.jpg


娘のたまごっち。そして僕のコマ。
コマは僕の子供の頃からのもの。年季が入っている。

両者には決定的な差がある。
独断で言うならばコマは文化でたまごっちは文明だろうか。
どちらがいい、悪いの話ではないけれど。

コマを回すには一応マニュアルのようなものがある。それは親や兄弟、友達などから口と身振りによって伝えられる。ひもをこう巻いて持ち方はこう、こういう風に投げる・・・
一応の技術の伝播が済んだら、後は言葉にならない部分を次の人が作る。
戦うためにはもうちょっと芯を短く、とか微妙に手首を使うといい、とか。
しかもそれは全てのコマに応用できる訳でなく、自分のものだけだったり、フィールドの条件によって投げ方を変化させたりという判断を迫られる。経験の蓄積によりどんなコマが有利か、どんな投げ方がいいのかが蓄積して次の世代に伝えられてきた。

一方たまごっち。
携帯からダウンロードしたアイテムを通信で本体に送り、様々な遊びを楽しめる。アイテム、キャラクターは多種多様なので、書店で売られているマニュアル本を買わないと、この小さなゲームの能力を知る事は出来ない。
こちらも勿論、ユーザーのデータを参考に、次世代の開発をして飛躍的に進化、伝播するのかもしれない。だが、ユーザーは開発者の意図から外れたところでは遊ぶ事はできない。
今はやりの「想定内」のみでの遊びだけのようだ。
そしてコツやノウハウは仕様が変われば使えない。全般的な傾向などは応用がきくかもしれないが、細かいコツはこの機種のみの世界での話だ。

コンピュータが生まれて、この世界は変わった。
コマは「古代〜コンピュータ前まで」というカテゴリーの歴史文化博物館に押し込められ、実質的価値を失った。
価値が無いから、作る人も使う人もあまりお金や仕事に縁がないだろう。
コンピュータは現代の価値そのもの。だからそれに携わることにより、お金やビジネスが生まれるのは当然だ。

吹きガラスでモノを作るのにマニュアルはない。コマと同じ。
吹きガラスは言うまでもなく、文化博物館の中にある。

そして、僕はコマを回す事が出来た爽快感を忘れることが出来なくて、未だに「コマの回し方」を人に伝播しようなどとしているのだ。
たまごっちが何より好きだったら、今頃六本木ヒルズに住めたかもしれないのに・・・
わけないか。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-21 22:27 | 吹きガラスの事
2005年 10月 18日

d0029974_2241188.jpg

月の光には何かしら神秘的な力が宿っている、もしくは魔力がある。こんな話は古今東西、様々な物語のあちらこちらに書かれているような気がする。

秋の夜、すとんと落ちてしまう太陽のかわりに白い光をたたえた月が、秋の夜は僕が空を支配するのさと言わんばかりに輝き始めると、なんだかこちらにも力が与えられたような気になってくる。
すこし寒さが増してきた夜、自分の影が月の光に映し出されて地面に投下されるとき、その影が勝手に動き出すような錯覚さえ覚える。

そんな月夜を眺めるのはちょっと好きだったりする。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-18 22:14 | 日々の出来事
2005年 10月 18日

小さな宝物

d0029974_23153231.jpg

サンドブラストという技法は、吹きガラスが体育会系で汗臭い部室に溜まり、「俺よー、今日でっかいガラスをがんがん吹いちゃったぜ〜」という雰囲気に対し、文科系クラブでちょっとよそ行きの服着て、作業の合間には紅茶とスコーンでも出して休憩しましょう、と言いながら昨日の映画について語り合う、という感じである。(ホンマかいな・・)

サンドブラストと言うのは、切り絵といっていい。いろんな方法があるけれど、僕は絵を描いて、ガラスに張ったマスキングテープをカッターで切り抜く、という方法をしている。
切ったテープは部分的にはがして作業をしていく。
細かい作業だが、このテープをはがすのに、ピンセットを使う。
僕がいつも使うこのピンセット、僕の師匠がくださったもので、これは僕の宝物だ。

師匠とはガラス学校を通じ指導をしていただいた。コンテンポラリーアートが主流の学校で、生徒もそういう指向が強い中、工芸の美というものを追求されておられる師匠が一年だけ授業を持たれることになった。で、僕はその授業を受講させていただく事にした。
そういうことなら、「師匠」じゃなくて「先生」なのだけど、師匠と呼ぶには訳がある。

授業を選択したのは僕一人だった。皆、現代アートに突っ走り、僕しか選択しなかったのだ。なので一年の間、師匠にマンツーマンでサンドブラストを伝授していただいた。夏休みは師匠のアトリエに呼んでいただき、授業はずーっと二人きりで教室を使った。なんという贅沢。

おおらかで豪快な師匠だったが、絵を描く時とガラスを彫る時は非常に厳しかった。
師匠は主に植物など自然をモチーフにしておられたので、植物のディテールには特に厳しく、葉っぱの形、つき方、そしてそれをデザインとしてまとめる時は「おいおいおい、そりゃいかん」と叱られ、そのまま外へ連れて行かれ葉っぱを探しスケッチさせられた。

師匠、年間の授業もそろそろ終わり、という時にぽろっとピンセットを出して僕に手渡たしてくださった。
「これは僕が使ってるピンセットだ。これをあげるから使いなさい」と。
そのピンセット、先端が削ってカスタマイズしてあり、しかも見た事無い感じの手作り感。
ありがたく頂戴して、使ってみると、まあ!使いやすい使いやすい。

それ以後、僕の宝物。

でも・・・卒業の時、僕の作った卒業制作は師匠とは全く違う「僕の絵」で、想像の世界だった。デザインも継承すべきというスタイルの師匠にとってはちょっと心外でおられるかもしれない。
でも僕は師匠の技法とピンセットは受け継いでいるつもりでいる。

(あ、ちなみに今も師匠はものすごくお元気で活躍されておられます。念のため・・・)


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-18 00:01 | サンドブラストの事
2005年 10月 16日

何もない一日

d0029974_2218830.jpg

あんなに暑く、憎らしかった太陽が5時半を過ぎるとすとんと落ちる。
つるべ落としとはこういう日なのだろう。こうなると一日が短くそして貴重なものに感じられる。

朝、ドンドンという太鼓の音が響いてくる。工房へ向かう道のりも幾度となくハッピを着た男たちを目にする。
工房で朝の掃除をしていると、またもやドンドンという太鼓の音。
窓から小さな御神輿を担いだ子供たちと、その後をぞろぞろと大人たちが通り過ぎる。昔は田んぼばかりのこの土地、収穫祭ということか。僕はこの土地にそんなに長く住んでいないから実は知らないけど。
d0029974_2223154.jpg

先頭は太鼓をのせたトラック。テープで雅楽を流している。
ちょっと味気ないけれど、太鼓ならともかく笛を吹くことが出来る人はもういないのだろう。

d0029974_22295689.jpg

夕方、娘とおさんぽ。
近くの公園でクヌギの実を見つけて娘は大喜び。おおきなドングリを手に一杯。
d0029974_22375220.jpg

「そんなに集めて何をするの?」
「コマ作って、えーっとえーっと」
とにかく嬉しくてたまらないドングリを、持てないから結局僕が持たされる。
ポケットがドングリでぽこぽこにふくれる。
小さな手を引いて、キンモクセイの香りのする道をゆっくり帰る。

・・・特別な事はないこんな日、でもとても特別な日かもしれないなあ。
急ぐように沈んでいく太陽をみながら、明日はもっと短くなる一日をちょっと考えようとして、やっぱりやめた。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-16 22:50 | 日々の出来事
2005年 10月 15日

必要な能力

d0029974_23131856.jpg

本文と写真は関係なく、そして一度写真に使ったモチーフだと、妙に気が小さくなっちゃうなあ・・・

先日、チャーリーとチョコレート工場という映画を観てきた。監督のティムバートン、ようやるわと感心させられた。僕はこの監督大好き。

映画監督、建築家などはモノ作りにおいてプロデューサーとしての手腕が問われるようだ。自分一人では到底作る事ができないものを、人を動かしお金を動かし、そして自分の頭の中にある理想を形にしてゆくということで完成させていく。
自分の理想を他人の体と資金を使って作り上げるのだから、当然衝突もあるし摩擦もあるだろう、それを粘り強く説得して理想を伝え、自分を信用させて問題を解決してゆくなんて、なんてすごい才能だろうかと思う。

昔建築の勉強をしていたころ、僕に一番欠けているのはプロデューサーとしての手腕ではなかろうか、ということだった。
建築家の先生をみていると、あんなに強く人を説得できない。もし自分のアイデアを、「それは難しいですよ」と断られたら、それをさらに強く言う事は僕にはできず、妥協するのは僕の方だろう、とよく思った。
今、一人でガラスをいじっているのは、なるべくしてなった、ということかもしれない。

ティムバートン、今はビックネームだから簡単かもしれないが、初期の頃、映画はあんなにイッてしまっているのに、どうやってあのアイデアを人に伝えて資金と人を動かしているのか、すっごく不思議。そういう才能、ほしいなあ。


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-15 23:41 | 日々の出来事
2005年 10月 14日

秋風に含まれる憂鬱

d0029974_2046224.jpg

秋の晴天と共に心地よい風が工房を吹き抜けていく。そしてそれには秋の草の花粉が乗っていた。

鼻がずるずる。

工房を取り囲む畑の跡に生えた雑草が、あちこちで花を咲かせている。名も知らぬ小さな花たちは熾烈な生存競争に負けないように、種をちょっとでも早く作ろうとしているのだ。
僕はその被害者だ。
春にも花粉症で苦しんだのに、秋にもこんな事になるなんて。

ずるずるで鼻の奥が痛いし。

春と秋の最高の季節が最低になるなんて、日本人であることを喜べる数少ない要素が失われるようで僕は悲しい。
そんな大げさな、と言う事なかれ。
四季を愛でる心は大切なのだ。特に、暑く苦しいガラス屋にとって、秋の到来はとびっきりの美女が微笑みながら一緒にビールを飲んでくれるくらい嬉しいはずなのに。
なのにこの天気を憂鬱に思わねばならぬとは。

ああ、冬になっちゃえばいいのに。



参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-14 21:24 | 日々の出来事
2005年 10月 10日

テイクアウト

d0029974_17264360.jpg

ちょっとブログの更新の間隔を空けていた。
このところ色々追われていて一日が早い。
あまりにも早くて、僕の中での一日という時間が、実際は一週間を刻んでいるような感じ。
そうなるとお休みが欲しい・・・くはならない。もう夏十分休んだし。
それより、何か自分の作品を作りたくてしかたない。ここしばらく作りたい欲求は高まっているのだが、消化できていない不満がくすぶっている。

とはいえ、肉体労働者なのでぶっ続けでは体が言う事をきかず、ちょっと休みをとってみる。
だが、家であれこれ考えるべく絵を彫る素材を何点か持ってきた。

でも家に素材を持って帰ると、どうもそれで完成のような感じになっちゃうのが不思議。工房に置いてあると、そこで何かそいつを料理せねばならない、という義務感にかられるのだが、家はやっぱり何かをするところじゃないかな。今のところ。

やっぱり娘と料理でもしようかな・・・


参加してます。

人気blogランキング
[PR]

by glassroom | 2005-10-10 17:40 | 日々の出来事