あるガラス吹きの徒然日記。

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2007年 04月 10日

もうちょっと旅行記

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まだ旅行の事を書くか、と思われるかもしれないけれど、あと少しだけ。

アンコールワットのすぐ近く、観光客を乗せるための気球がある。
熱気球ではなく、ヘリウムを入れた風船(でも巨大)がワイヤーでつながれており、客を乗せたらワイヤーが伸びて空から遺跡が見えるという仕掛けだ。

高所がコワイ僕としてはあまり乗りたくなかったが、妻子は乗り気なので渋々乗った。
するするとつながれたワイヤーが伸びるに従い、音も無くあっという間に空に上がってしまった。
ワイヤーが切れたら・・・とか、突風が吹いたらなどと、小心者の僕はびくびくしたが、娘などは無邪気に景色を見て喜んでいる。

足下にちょっとおびえつつ、僕も周囲を見渡して少し溜め息が出た。
遺跡は勿論素晴らしい。だが・・・

アンコールワットが発見された当時を描写する文章を読むと、こう書いてある。
密林に突如現れた大遺跡。

密林。
熱帯雨林だったろう土地は今はすっかりなくなりつつある。
遺跡の周囲はそれでもまだ深い緑に覆われているけれども、熱帯雨林というイメージで見ると狭い場所に限定されているように思う。

所々に煙が上がっているのが見える。
気球に乗っている搭乗員(むぎわらをかぶったおっちゃん)にあの煙は?と聞いてみた。
あれは農業のために森を燃やしているんだよ、と教えてくれた。

長い内戦を経て、ようやく平和と繁栄を目指すこの国の人に対して、森を払い畑を作る事をだれがダメだと言えるのだろう。僕らの方が遥かに自然を壊しエネルギーを浪費しているのに。

でも、遺跡の向こうに立ち上る煙と、少なくなっている緑に心がざわつかずにはいられなかった。
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by glassroom | 2007-04-10 23:57


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