2005年 04月 30日
大学時代からの親友がいる。 彼は、僕と同じ某芸大の建築学科に入学した。入学してすぐに親しくなり、お互いに下宿していたこともあり、やれ食品の買い出しだ、課題の材料を買おう、本屋へ行こうとよく動いた。そして建築を見にヨーロッパも一緒に回った。 大学の4年間、結構な時間を共有した。 僕らは建築の好みとか、考え方にはやや違いがあったが、建築やデザインのこと、そして作るという事についてかなり真剣に話し合った。もちろん20代になったばかりの青年だから、概念的、哲学的というか、とにかく青臭い話ではあったが。そして特にヨーロッパを見てからはお互い建築に対してのジレンマみたいな物がむくむくと成長して、話は尽きなかった。 大学を出て、お互い社会人になり僕は住宅関連の設計、彼はゼネコンの設計にとそれぞれ道を進めた。 会う機会は少なくなったが、時々電話をするとやたら長く話し込んだ。 やがて僕は会社の仕事に疑問を抱き、退社してガラスと出会った。 そしてほどなく彼もゼネコンを退社して、ネット関係の仕事を一人で始めた。そこでコンピュータを通じてある島国と出会うことになった。その南の島国は地球温暖化の影響でもう少ししたら国全体が海に沈むかもしれない運命だった。 彼はそこでライフワークを見つけた。 温暖化で沈みつつある現地の状況を写真に撮り、その事実を広める活動を始めた。 その活動は少しずつ実を結び、あちこちで講演会をしたり、写真展をしたり、結構忙しいらしい。 僕は、自分の作りたい欲求を通し二酸化炭素を出す仕事を選んだ。彼は作ることより、環境を守ることを選んだ。 一見、正反対の道を進んだが、でもその仕事を選んだ過程をとても理解しているし、応援したいと思う。 僕のライフログにある「ツバル」という本の著者だ。いい本なので是非見て欲しい。 彼の活動のサイトも是非のぞいてください。http://tuvalu.site.ne.jp/
by glassroom
| 2005-04-30 23:03
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