あるガラス吹きの徒然日記。

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2006年 03月 22日

長屋の花見

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えー、今でこそレジャーといやあ、旅行だヒコーキだってんで、猫も杓子も海外へ行くようですが。一昔前は旅行といやあ高嶺の花。ましてや海外なんて夢のまた夢。
ま、せいぜい花が咲いたと言っては花見に出かける程度だったものでございます。

「え?我が家も旅行だあ?」
なんでも今行かないと全員のスケジールが合わない?子供にスケジュールだあ?
冗談言っちゃあいけない。子供にスケジュールも好きなジュースもあったもんじゃ・・あれ、ずいぶんと忙しいねえ、おい。う〜ん、じゃあ行くか!

てなわけで、早速旅行の準備とあいなりましたがさあ大変。
なにが大変って自慢じゃないが、この家族、計画性もヘチマもありゃしない。風の向くまま気の向くまま、今日寝るところは何処かいな、ってなもんだい。
おっと、今日は寒いね、こりゃ。
じゃ、南に行きますかってえわけで行ってみると、なんだこりゃ、異国みたいなお宿じゃねえか。

おうおうおう、こう見えたって江戸っ子よ。(京都だろ)こんな嘘っぱちの建物にだまされるかい!!だいたいなんだ?すぺいんだあ、ここは日本じゃねえかい。どういうこったい?
わかんねえな、ご隠居に聞いてみるか。・・・トントン。
「おう、ご隠居教えてくんな」
「なんじゃ、やぶからぼうに。お前はいつもそうやっていきなり尋ねる」
「まあいいじゃねえか、ところでご隠居、かくかくしかじか・・」

「おまえさん、古典落語で長屋の花見ってのを知ってるかい?なに、知らんのか、よくおきき。」
で、ご隠居さん話だす。

「長屋の連中が花見に行こうって話になってなあ。けど連中、花見の酒も、卵焼きも買えやしない。で、お茶を酒に、たくあんを卵焼に見立てて花見を楽しむことにしたというわけだな。」

「え、でもご隠居、そりゃあ無理だ。味が違いますぜ。」
「見立てじゃよ。嘘は百も承知。無粋な事は言いっこ無し。楽しくやろうやってことだな、つまり。」
「ふーん、そういうもんですかい」
「若いお前にゃわかるまい、おまえもしぶ〜いいっぱしの大人になりゃあわかるわい。」


てなやり取りが僕の中に一瞬きらめいて日本人らしい見立ての遊びと、そしてお金持ちになった日本は、もはやこんなにリアルな町並を簡単に作れる事に驚嘆した。
そしてつかの間の異国を楽しんだのだった。

あ〜、楽しかった。

参加してます。

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by glassroom | 2006-03-22 23:51 | 日々の出来事


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