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あるガラス吹きの徒然日記。

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2005年 11月 15日

のわわわ!

のわわわ!_d0029974_23264077.jpg

週末からちょっと作りたい色があって、今日は試そうと思っていた。
と、吹きのアシスタントよりメール。風邪を引いてお休みとな・・・

ほな、ちょっと他のもん作ってみよ。
のわわわ!_d0029974_23472515.jpg

出来た。
ん?・・・・・・のわわわっ!!!

さて、「のわわわっ!!」の解説です。
吹きガラスで作ったものは、出来上がったとき当然だが熱い。
溶けているときは1200度くらいだが、製作中にドンドン温度は落ちてゆき、最終的に仕上がった時には・・温度計を当てている訳でないのでカンだけど多分600度くらいまで落ちているんじゃないだろうか。
で、出来上がったものは、そのまま放っておく訳にはいかない。
と言うのは、モノが熱いときガラスに限らずどんなものも膨張している。水でも、鉄でもそしてガラスでも。
そして冷えていくと膨張したものは収縮する。ちっちゃくなる。

出来たてのガラス、表面から徐々に冷え、そして中まで冷える。
このとき、表面は冷えて収縮していくのだけど中はまだ冷えてないから表面だけ縮んでいく。
つまり中と外で大きさが違ってきてしまうのだ。
どんなものでも、こういう事がおこるけど、例えば鉄などは「粘り」があるから何事もない。(ちょっと曲がるかもしれないけど)
だが、ガラスには粘りがないので、この大きさの変化を急激に起こさないようにしなくてはならない。
これを徐冷という。具体的には作ったものをすぐに冷やすことなく、500度くらいから常温になるまで何時間もかけて冷やしてゆかなければならない。(この時間はガラスの種類と作ったものの厚みで変わります)
そしてこの徐々に冷やす装置を徐冷炉という。

さて、解説終わり。
先ほどの続き。

「のわわわっ!・・・・徐冷炉の電源入れるの忘れたあ〜!」

そして具体的には、あっという間にこうなってしまうのだ。
のわわわ!_d0029974_031668.jpg



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by glassroom | 2005-11-15 00:05 | ガラスのお話


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