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あるガラス吹きの徒然日記。

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2005年 10月 16日

何もない一日

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あんなに暑く、憎らしかった太陽が5時半を過ぎるとすとんと落ちる。
つるべ落としとはこういう日なのだろう。こうなると一日が短くそして貴重なものに感じられる。

朝、ドンドンという太鼓の音が響いてくる。工房へ向かう道のりも幾度となくハッピを着た男たちを目にする。
工房で朝の掃除をしていると、またもやドンドンという太鼓の音。
窓から小さな御神輿を担いだ子供たちと、その後をぞろぞろと大人たちが通り過ぎる。昔は田んぼばかりのこの土地、収穫祭ということか。僕はこの土地にそんなに長く住んでいないから実は知らないけど。
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先頭は太鼓をのせたトラック。テープで雅楽を流している。
ちょっと味気ないけれど、太鼓ならともかく笛を吹くことが出来る人はもういないのだろう。

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夕方、娘とおさんぽ。
近くの公園でクヌギの実を見つけて娘は大喜び。おおきなドングリを手に一杯。
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「そんなに集めて何をするの?」
「コマ作って、えーっとえーっと」
とにかく嬉しくてたまらないドングリを、持てないから結局僕が持たされる。
ポケットがドングリでぽこぽこにふくれる。
小さな手を引いて、キンモクセイの香りのする道をゆっくり帰る。

・・・特別な事はないこんな日、でもとても特別な日かもしれないなあ。
急ぐように沈んでいく太陽をみながら、明日はもっと短くなる一日をちょっと考えようとして、やっぱりやめた。


参加してます。

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by glassroom | 2005-10-16 22:50 | 日々の出来事


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