あるガラス吹きの徒然日記。

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2011年 06月 08日

手仕事

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何年も前の事、手仕事で木工をしている方と知り合った。
僕は依頼を頂いた側で、何を作ったのかは忘れたが、とにかくガラスを作ってお渡しした。
その際、ふと思いついて「桜の板」はありませんかと訊ねてみた。ガラスを制作する際に、硬い桜の板を道具として使うのだが、これが焦げて無くなる消耗品の上にあまり手に入らないからだ。
桜はありませんが、硬い木を探しているならケヤキがありますよと教えて頂き、それではもしハギレで捨てるものがあったらくださいと軽くお話をして、その方と別れた。

それから時間が経って、僕もその事を忘れた頃に郵便で荷物が届いた。
開けるときれいな板。
何でも板は無いから、こつこつと木を削って板を作りましたとの事。まさか、時間をかけてまで作っておられたとは思わないから、とにかくびっくりしてお礼を申し上げたのだが何しろ使うのは消耗品だ。水に浸して溶けたガラスを押し付けて焦がしてしまうのだ。
何とも言えない、奇麗な手の削った跡と美しい木目を見ていたら、とてもじゃないがもったいなくてそんな事に使えない。

しまっておいた。
そして、こうしてお盆?として使うことになった。
自分で作っていて自分のモノは分からないけれど、人の手仕事を見るとその価値に思わず気持ちが動く。
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by glassroom | 2011-06-08 13:21 | 日々の出来事


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